海外インフラ整備支援日本の都市開発のアジア諸国への展開について

日本の都市開発のアジア諸国への展開について

※公益財団法人都市計画協会より、専門雑誌『新都市』に寄稿した論文の転載承認を得ましたので掲載します。
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アジア等の新興国の大都市では、経済発展による人口増加や都市化の進展が、著しい交通渋滞や大気及び水の汚染・汚濁など環境問題を発生・深刻化させています。そして、その解決のために環境共生型都市開発や公共交通システムなど都市インフラ整備のニーズが高まっています。
また、世界で最も過酷といわれる交通渋滞に悩むジャカルタ首都圏などからは、日本の公共交通と一体となった都市開発の経験が評価されるなど、日本における自動車交通から公共交通へ利用転換を促すソフト施策、都市交通施設整備に対する費用負担の考え方、ニュータウン開発と一体となった鉄道整備における土地収用の手法や利害関係者の調整手法に係る技術や知見の共有・移転要請など、具体的な現地の声も届いています。一方、持続可能なまちづくりとその成長には、都市計画、土地利用や市街地のあり方と都市経営管理を一体的に考慮していく都市計画システムの確立が必要であるとともに、今後のアジア新興国の少子・高齢化などを見据え、都市インフラの運営・維持管理や長寿命化等の要素を共有していくことも重要です。
日本政府の新成長戦略(平成22年6月18日閣議決定)では「環境技術において日本が強みを持つインフラ整備をパッケージでアジア地域に展開・浸透させる・・・。具体的には、新幹線・都市交通、水、エネルギーなどのインフラ整備支援や、環境共生型都市の開発支援に官民あげて取り組む」とされています。
当公社では平成24年度以来、アフリカのマラウイ国「リロングウェ市都市計画・開発管理プロジェクト」に対して分野横断型パッケージ技術協力を展開してきました。今後、これらの経験も活用しながら神戸市・公社の都市開発を国際社会へ発信・提案していきます。これまで培ってきた総合的な都市計画に基づく都市開発、公共交通と一体的な計画的都市開発、水インフラ整備及び都市防災等の技術・知見をアジア等の新興国に展開・浸透させるとともに、国際的な競争の激化する中で、日本が有する「まちづくりにおける民間企業・国・公共団体の総合力」という「強み」を活かし、高度な技術を有する地元企業等の海外展開機会の拡大を図っていきます。